志賀直哉『和解』の内容と感想
志賀直哉『和解』
読みました。
初めてなんですよね、志賀直哉。
よかったです。
最近、本に関することばかりブログに書いているので、
今日はツイートだけ載せて、さっぱりと終わります。。。
志賀直哉『和解』
【内容】
主人公順吉は父の京都来遊に面会を拒絶し、長女の誕生とその死をめぐって父の処置を憎んだ。
しかし、次女に祖母の名をかりて命名したころから、父への気持も少しずつほぐれ、祖母や義母の不断の好意も身にしみ、ついに父と快い和解をとげた……。
肉親関係からくる免れがたい複雑な感情の葛藤に、人間性に徹する洞察力をもって対処し、簡勁端的な手法によって描写した傑作中編。
Twitter:つぶやき
“その儘に信じていい事を愚かさから疑って、起こさなくてもいい悲劇を幾らも起こしているのは不愉快な事だと云う考があった。” / “理屈の上に立っている場合、結果は益々悪くなるに決まっていた。” :志賀直哉『和解』 twitter.com/ryotaism/statu…
— リョウタ.Fmoriさん (@ryotaism) 6月 29, 2012
仲違いする者を前に「解せない」と喧嘩腰になる。しかし心の奥底に「仲が良いにこしたことはないんだけどな」という気持ち(調和的な気分)がある。残るは、相手も同様に調和的気分を抱いているかという不安要素。仲直りする事が「それまでの不調和よりも進んだ調和である」と双方思えるか。
— リョウタ.Fmoriさん (@ryotaism) 6月 29, 2012
和解に際し、「仲介/歓迎してくれる者」「理屈でない、感情による直接対話」「調和的気分の自覚」という三点。最終的には本音の吐露が道先を決する。理論は大抵、感情を予測できない。合理的な一本の理論が予測するまま、その通りに進む感情はあるまい。殊に和解の場において。
— リョウタ.Fmoriさん (@ryotaism) 6月 29, 2012
志賀直哉。物語において起こさなくてもいい悲劇を起こすのではなく、自然発生した出来事や事件をそのままに描き、それ以外、平時の事柄も平等に並列してしっかりと描く。悲惨を並び立てたり、あれこれ書かず、有ったことをそのままに自然記述する。部分に焦点を当てず、幸/不幸、全体を平等に照らす。
— リョウタ.Fmoriさん (@ryotaism) 6月 29, 2012