前回に続き、芥川龍之介のちょっとだけマイナーな傑作をいくつかご紹介します。

【前回】
芥川龍之介のちょっとだけマイナーなおすすめ名著(青空文庫/Kindle編) | 福森亮太 official web


『煙草と悪魔』



初出:「新思潮」1916(大正5)年11月

あらすじ


芥川の小説におけるジャンル「切支丹物」のひとつ。煙草を日本に広めたのは悪魔であるという珍説を書くとともに、その悪魔が誘惑しようとした牛商人にやり込められる顛末を描く。芥川は作品の最後で、「煙草があまねく日本全土に普及したところを見れば、牛商人に負けたはずの悪魔は勝っていたのではないだろうか」「明治以降、再、渡来した彼の動静を知ることが出来ないのは、返す返すも残念である」と結んでいる。

青空文庫


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『芸術その他』



あらすじ


芸術と芸術家のあるべき姿について書かれている。

青空文庫


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『猿蟹合戦』



初出:「婦人公論」1923(大正12)年3月

あらすじ


蟹達が親の敵の猿を討った後、逮捕されて死刑に処せられるという短編小説。

青空文庫


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『魔術』



初出:「赤い鳥」1920(大正9)年1月

あらすじ


魔術を使うことのできるマテイラム・ミスラを訪れた「私」は、ミスラの見せた魔術に驚き、教えてもらえるように頼むところから話が始まる。芥川龍之介の作品に多くあるように、人間のエゴイズムが描かれた作品。

青空文庫


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『小説作法十則』



初出:「新潮 第二四年第九号」1927(昭和2)年9月1日

内容


小説家に必要な作法を提示しています。

青空文庫


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『運』



初出:「文章世界」1917(大正6)年1月

あらすじ


芥川の第1創作集『羅生門』に収録された。 出典は『今昔物語』巻十六「貧女清水観音値盗人夫語第三十三」である。目先の変わった物語であるが、原作の筋をほぼそのまま踏襲している。芥川は、物質的な幸福だけを真の幸福と考える若侍と、精神の内部における幸福を最大視する翁と、この相対する二つの型の人間の会話を最後において、種類の異なった幸福感を示し、原作に多少の綾を付与した。

青空文庫


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以上です。

『芸術その他』
に関しては、特に思い入れがあるので、

別で記事も書いております。よろしければ。

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これからもおすすめの本をどんどん紹介していきたいと思うので、

今後ともどうぞよろしくお願いします。


↓ちなみに前回のはこちらです

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