「やりたいこと」が「やらなければならないこと」を先延ばしにする
以前、次の記事を書きました。
要は、「やりたいことがみつからないこと」について書いています。
一方で、「やりたいことがありすぎる」、そんな場合があります。
今回はそのことについて書きたいと思います。
以下、私の暴論なので、「コイツ、マジ滑稽だな」と嘲笑しながら読んでやってください。
増え続ける「やりたいこと」
「やりたいことがたくさんあります」
好奇心旺盛で、いいことだと思います。
でも、最近、思うんです。
「やっぱ、人生って有限だよな」って。
いっぱいいっぱい憧れがあってさ、でもそのそんなの一個一個全部やってたら間に合わないってことに気づいたの。一生がいくらあっても間に合わない。
— 宮本浩次bot (@miyajibot) March 8, 2013
「やりたいこと」を全部やってたら、キリがないんですよね。
ひとつを遂げても、また別の「やりたいこと」ができて、終わりが来ない。
「やりたいこと」が一生続く。
やりたいことがありすぎると、目の前の「やりたいこと」に追われる人生となってしまう。
「あ~忙しい忙しい!」って、目の前の仕事に追われて、時間があっという間に過ぎて、振り返ってみると、なんにもやってなかった。なにも残っていない。
「やりたいこと」がありすぎる、これはこれで考えものです。
無尽蔵に増え続ける「やりたいこと」を延々と処理する、一向にその終わりはみえてこない。
心の中で、こう思っています。
「まぁ…『やりたいこと』ではあるけど、はたして、これでいいのか?満足感はあるけど、達成感がない」
なぜこのように感じてしまうのか。
『やりたいこと』以上の、『やらなければならないこと』が本人の中にあるからです。
そして、こう思うのです。
「これらは『やりたいこと』ではある。が、『やらなければならないこと』ではない」、と。
「やらなければならないこと」
「やりたいこと」と「やらなければならないこと」、
どちらのほうが優先度が高いかって、そりゃ後者だと思います。
ところが、「やらなければならないこと」というのは、後回しになりがちです。
それが重要なタスクであればあるほど、課題が大きいものですから、ついつい敬遠してしまう、と。
要は、「やらなければならないこと」のほうが、しんどいんですよね。
距離感で考えてみると、
「やりたいこと」は目の前にあり、「やらなければならないこと」は遠くにある。
「目の前」のことばかりこなしていると、「遠く」がみえません。
言い換えれば、「目の前」だけをみていれば、「遠く」を見なくて済むということです。
目の前の「やりたいこと」をやっていれいば、遠くの「やらなければならないこと」を考えなくて済む、先延ばしにすることができる。
「やりたいこと」が増産される背景には、こういったことがあげられます。
しかし本来、「やりたいこと」のほうが、実は後回しにできる。
「やりたいこと」の大半は、「いつだってできること」だったりします。
それを先にやっている、今やっている。
今、やるべきことは、『やりたいこと』ではなく、『やらなければならないこと』ではないか。
「やりたいこと」の大半は後回しにできる、後からでもできるんです。
また、「やりたいこと」は満足感を得られますが、「やらなければならないこと」は達成感を得られます。
求めるものは、一時的な『満足感』を積み重ねることではなく、何かを成し遂げたという恒久的な『達成感』なのではないでしょうか?
だからこそ、「やりたいこと」を行い続けていても、なにか
物足りないのではないでしょうか。
「やらないこと」リスト
「『やりたいこと』リストを作成するより、『やらないこと』リストを作成しよう!」
ライフハック系の記事でしつこく言われていることです。
そうすることで、「やらなければならないこと」に取り組めるんだ、と。
最近、この意味が少しわかるようになりました。
若いうちは、「やりたいことがあるなら、それを全部やればいい!」と思っていましたが、
どうやら、「やりたいこと」がいつまでたっても尽きない、終わらない。
後から後から「やりたいこと」があらわれて、いつまでたっても「やらなければならないこと」に取り掛かれない。
あるいは、「やらなければならないこと」から目をそむけようとして、目の前の「やりたいこと」ばかり行なっている。
いずれにせよ、「やりたいこと」が「やらなければならないこと」を先延ばしにしている状況です。
ゆえに、「『やらないこと』リストを作成しよう」、そんな話に至るのですが、これはこれで難しい。
「やらないこと」の多くが、「やりたいこと」だからです。
「やりたいこと」であるから、やってしまうのです。
やめようにも、なかなかやめられるものではない。
が、「やりたいこと」をやめなければ、「やらなければならないこと」には取り掛かれません。
「やらないこと」リストとは、ほぼイコールで「やりたいこと」リストになる。
したがって、「やりたいこと」リストを作成し、それらを「やらない」ようにすることが、「やらなければならないこと」へと近づけるのでしょう。
***
と、えらそうなことを書きましたが、すべて私の話、私の事です。
「やりたいことを辞めて、やらなければならないことをやっていこう」と、思ったので。
(「やらなければならないこと」とは、どういったものか。それに全てを投じて、「死んでもかまわない」と思えるものですね。裏返せば、「やりたいこと」とは「まだ死ねない」という惰性の感情です。クソ真面目に私はそう思っています)
以上、滑稽で愚鈍なブログでした。
では。
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