電子書籍と紙の本の違いを書いたけど読む?
興味ないね。興味ない話だよ、まったく。
でも、書こう。
電子書籍と紙の本の違いって、映画を映画館でみるかDVDでみるかの違いじゃねぇかって。
俺ね、紙の本、めちゃめちゃ好きだよ。
でも、最近、Kindle Paperwhiteを買って。
電子書籍ってのが一気に身近になったんだよ。
紙の本が好きな人の中には、「電子書籍なんざ邪道。俺は嫌いだね」と云う人もいるだろう。
でもさ、それぞれ、別物だよ。
そして、それぞれ、良さがあるよ。
購入までの過程
紙の本を買うとき。
ボクはこういうことがよくあった。
本屋までチャリで激走する。
「どけどけぃ!本を買うんだ!俺は、今から本を買うんだ!道をあけろぃ!!」とか思いながら、本を手にしている自分をニヤニヤと想像しながら、全力でペダルをこぐ。
「そういう気持ち悪いヤツは死んでくれ」って感じだけど、欲しいから、早く読みたいから。うざくても仕方ない。
さて、いよいよ入店だ。
「お、雨が降りそう。さっさと買わねぇと帰りに本が濡れちゃうな」なんて思いながら、入店。
で、求めている本がどこにあるのか店員に聞いて。
やさしく案内してくれた女性店員に、童貞的精神の私は、なぜか意味もなく照れたりして。
途中、「へぇー、今こんな本が売れてるんだ」とか、「店のレイアウト、ラノベ中心だな…」とか、いろいろ思ったりして。
で、最後、レジで紙のカバーをほどこしてもらう。
慣れているんだね、店員さん。
器用に素早く、本を包んでいく店員を見つめる俺。
モノを受け取った私は、まるで女の子と手をつないでいるみたいに、わくわくして、ドキドキして。大事に本を胸に抱きかかえる。
店の外に出れば、いまにも雨が降りそうな曇天模様。
「そうか、今日は家でおとなしく本を読め、と。なるほど、そうか。天が告げている。何を読む?そうさ、今買ったこの本さ!こいつを今日は堪能しまくるんだ!死んだ目の少年!」
颯爽と、自転車にまたがる俺。
購入したという妙な満足感、まるで恋をした時のようにニヤつく俺。
周囲の景色がどこか輝いて見える帰路。
心のなかで俺はつぶやく。
「今日はいい一日になりそうだ」
……と、こんなふうに、
紙の本を買う時って、購入の過程(読むまでの過程)に、ちょっとした物語があるんだよね。
読むまでの過程の中に、いろいろな景色がある、景色をみる。いろいろな感情がある、感情がうまれる。
これが“紙の本を買う”ってことだ。
他方、電子書籍ってのは、本屋に行かなくても、ワンクリックで購入できる。
物語もクソもねぇ。数秒で終わっちまう。
でさ、お見合い結婚か恋愛結婚かっつったら、
恋愛結婚のほうを、だいたいの人は選ぶよね。
結果は同じであっても、そこにいたるまでの過程を重んじるから。過程を楽しみたいから。過程こそが思い出となるから。
そういった過程、物語が、電子書籍購入にはまるで抜け落ちている。
映画を映画館でみるかDVDみるかの違い
紙の本は、購入までの過程に物語がある、移り変わる景色がある、
これってさ、映画を“映画館”で観るっていうのと似てるよね。
「真ん中の席で見たいなぁ」とか、「となりの客、携帯いじっててうざいなぁ」とか。
映画館ってそういうのがあるよね。「客、少なかったなぁ」とか。
で、そういった映画以外のところが、思い出になったり、映画を観にいった記憶として残ったりするんだよね。
彼女と家でDVDをいっしょに観るのと、映画館でいっしょに観るのって、やっぱ違うよね。
なんか、映画館でみたほうが、思い出になるよね。
手をつないで映画館まで向かう道中とか、観終わったあとの帰路での会話とか。
「本屋で紙の本を買う」ってのも、つまりは、そういうことなんだ。
過程の中で様々な景色をみて、目的・本件以外のところに物語があって。それがイイんだよな。
かたや電子書籍ってのは、映画をDVDで観るみたいなもんで。
見慣れた自分の部屋で映画をみたって、「はい、映画みました、以上」、これで終わり。終了。
電子書籍もこれと同様で、「買いました、読みました」という、一本道の文脈しかない。寄り道の景色がない。
でもね、DVD鑑賞には、映画館にはない魅力がある。
じっくり落ち着いて観れるとか、値段が安いとか。
電子書籍も、まさにそうだよね。
気軽なんだよ、気軽。映画をDVDで観るように。
臨場感があるか、ないか
もう一点あって。
DVDよりも映画館のほうが音がいいし、迫力がある。
ここだよ、ここ。ここも似てる。
平坦なディスプレイで電子書籍を読むのと比べ、紙の本には奥行きがある。ページをめくる音だってある。本ごとに異なる重量感がある。
つまりは、臨場感があるんだよね、紙の本には。
電子書籍で本を読むのって、すげー淡白だよ。
ページめくりも、ワンタッチだし。風がふいても、動じないし。持ち方も一定、目線も一定。
でもだからこそ、すげー処理速度で読み終えることができる。
また、買いに行く手間もない。
購入の際、文字の大きさを気にする必要もない。
紙の本がもつ生々しさ、臨場感はなくとも、“たくさんの情報を素早く得る”ということが、電子書籍ならば幾らか可能。
最後に
トータルで考えると、紙の本のほうが優っているようにみえるけど、
「映画館でみるかDVDでみるか、どっちのほうがいいか?」なんていう問いが意味をなさないように、それぞれにそれぞれの良さがある。
そりゃあ、映画館で観たいけどさ、まぁ、DVDのほうがいいときもあるよね。それを誰も否定しないよね。
これと同様に、紙の本と電子書籍も、自然と、うまく棲み分けがされていくだろう。
では今回はこのへんで。
頭が痛くなってきたから今日はすぐ寝る。
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