Kindle Paperwhite(2013)を購入して3週間がたちました。

「実際、どうよ?」「買って損した?」

など、ちょっと書いてみる。

買おうか迷っている人の参考になれば。


  • 発売日 : 2013/10/22
  • 出版社/メーカー : Amazon



漫画は不向き?



これはみなさん気になるところだろう。

先日、実家に帰省する際、

高速バスの中で、Paperwhiteを使って『ブラックジャックによろしく』全巻を読破した。(ちなみに全巻無料。すごすぎる)

“Paperwhiteは漫画には不向き”、という意見をよく耳にする。

これはおおむねあたっている。

理由は、画面が小さいから。

そして小さいと、文字が読みにくいから。

漫画に関しては、ipadや通常タブレットのほうが絶対に読みやすい。

しかし、だ。

私は普通にバスの中で『ブラックジャックによろしく』を読んだ、読むことができた。

つまり、“読めなくはない”。

また、文字の小ささはそこまでストレスではない。

ただし、ipadなどと比べると漫画の読みやすさでは負ける、圧倒的に負ける。

また内蔵容量も4Gなので、漫画には不向き。

なので、漫画重視の人は、Paperwhiteはやめておいたほうがいい。

が、「活字重視です、でもたまにはちょっとだけ漫画読みたい(年に数冊程度)」という人は、特別問題ない。




ハイライトやメモ機能、辞書検索はどうか?



Paperwhiteには様々な機能がある。

マーカーで線をひけたり、メモを残せたりする。

これは大変便利に思える。

が、実際は、使用頻度は高くない。

また、特段使いやすいとも思えない。

過度な期待は禁物。

ただし、「辞書検索」は別格である。


これはクソ便利である。

単語を長押しするだけで、瞬時にその意味が表示される。

オンラインでなくとも、機内モードでも辞書機能は利用できる。

本を読んでいて、「この単語の意味、わからないなぁ。まぁいっか、飛ばそう」といって、なぁなぁにしていた読み方がなくなる。


そういった“なんとなく読み”が解消されるのはデカイ。

内容を正確に読み進められる。



画面の美しさ、コンパクトさ



Paperwhiteに惹かれる理由の多くはこれだろう。

「コンパクトさ」に関しては、確かにそうだし、軽いとも思う。

が、これが最大の魅力だとは思わない。

また、「何千冊も収納できる」といっても、そこまでの読書家は稀有だろう。

一方、「画面の美しさ」

これはすごい。とんでもない。

(ただし、活字に限る。イラストや漫画は特段美しいとはいえない)

活字の読みやすさ関しては、ipadやスマホなど、足元にも及ばない。

目が疲れない。長時間、読むことができる。

「アプリ利用やネット閲覧などはしない、そんな余計なものはいらない、ただ、私は活字を美しく読みたいんだ」


そんな人に、Paperwhiteは損をさせないだろう。



タッチや反応の速度



これは大事なところだ。

以前、ブログでも書いたが、

Paperwhiteに限らず、電子書籍端末というのは、まだまだ発展途上である。


たとえば、画面が切り替わる瞬間、少し暗くなったりする。

また、強制終了もしばしばある。

数年前のandroid端末のように、動きがもっさりすることもある。

処理速度やタッチの反応がいいとは、断じて言えない。

ipadなどを普段から使っている人からすれば、「使えねぇ」と思う人が絶対にいる。

「発展途上の端末」ということがイヤなら、Paperwhiteは買わないほうがいい。




バッテリー持ちはどうか?



「8週間バッテリーがもつ」と記載されている。

これはスゴイ!と誰しも思う。

が、「8週間もたない」というのが現実だ。

一週間程度だと思ったほうがいい。

Wi-Fiモデルにせよ3Gにせよ、「受信」が最もバッテリーを消費させる。

機内モード(Wi-Fiオフ)にしておけば、いくらかバッテリーはもつが、大変面倒であるし、それでも8週間ももたない。

「5日~7日程度もてばじゅうぶんだ」と思える、また、ちょくちょく充電することが億劫でない、これが前提だ。




iPad miniや通常タブレットで迷っている



正直、iPad miniと迷っている時点で、Paperwhiteの購入はやめたほうがいいかもしれない。

そもそもが全く異なるものである。

たしかにiPad miniでも書籍は読めるが、

「書籍を読むこと」、ただそれだけを求めているならば、iPad miniなぞ最初から選択肢に入らない。

「活字を読むことのみに専念する」と、割り切れるならばよい。

が、なかなか決まらず、迷っているならば、そこまで読書にこだわりがないのだろう。

Paperwhiteは、「読書を重視する人」、ただその一点に向けて作られているのだから、そこからはずれる人にはそもそもが向いていない端末である。



値段ははたして安いのか?



Paperwhite(2013)の価格は今現在、9,980円である。

11月30日までに購入すれば、1,980円ぶんのクーポンがついてくる。

ipadなどと比べると非常に安く、値段にひかれる人もいるだろう。

活字を読むのが好きな人には、この価格はおそらくちょうどよい、安いとも思わないが、高いとも思わないだろう

が、活字が苦手な人からすれば高い、というか、買わないほうがいい。

9,980円というのはあくまで初期費用であって、その後の電子書籍購入こそが本当にかかってくる費用。

ちょこちょこ購入する意思、支払ってもよいという気持ちがなくては、単なる9,980円の板で終わる。



自炊に向いているか?



自炊ファイルを読み込むことはもちろん可能だ。

が、それを中心に使うならば別にPaperwhiteでなくてもよい。

大量の自炊ファイルとなれば、Paperwhite4GBには少々荷が重いし、それならば、microSDを利用できるkoboのほうがよい。

いわずもがな、Paperwhiteはkindleサービスを利用してなんぼの端末。

自炊ファイルではなく、オーナーライブラリーや日替わりセールといったkindleサービスを、快適に、積極的に利用できるそうか?、購入前に自身に問うておこう。



本好きは電子書籍が苦手?



一見、趣旨からズレているようにも思えるが「Paperwhiteを買うべきかどうか」において、これは重要な部分だ。

これに関しては以前、ブログで少し触れた

「紙の本が好きな人でもPaperwhiteは楽しめる」、というふうに私は考えている。

事実、私がそうであった。

古書や表紙などにこだわるマニアでないなら大丈夫だろう。

普通に本を読み、楽しんでいる人、また、本で知識を増やしたい人、Paperwhiteはこういった人の読書の妨げになることはない。



『Paperwhiteを買うべきか?』まとめ



どういう人が買うと損をしないのか。満足を得られるのか、まとめる。

まずは、以下の4点にYesといえるか。

  • 漫画は不向きであるがよいか?
  • 高機能や処理速度、バッテリー持ち、コンパクトさに“強すぎる”憧れは無いか?
  • 発展途上の端末でもよいか?
  • 「iPadなどとは違う」と割り切れるか?

さらに、以下の4点にあてはまるか?

  • 活字の美しさを求めている
  • 自炊ではなくKindleサービスを積極的に利用したい
  • 活字での読書が好きである
  • 電子書籍に異常な拒否反応はない

こういった人であるなら、価格9,980円は高くはない

この問いすべてに「OKのサイン」をだせるなら、おそらく損はしない、満足を得られるのではないかと思う。




最後に、私の感想を少しだけ。



ちなみに私は、「買ってよかった」と心底思っている。

「目が疲れないキレイな画面」、「辞書機能」、この2点が特に満足がいっている。


「いい買い物をしたなぁ」という声が聞けたなら、幸いだ。

あと、もし購入された方は、以下のKindle関連記事も参考にしてみてください。

それではまた。


  • 発売日 : 2013/10/22
  • 出版社/メーカー : Amazon


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