『Youtube動画じゃなくてライブに来て下さい』といわれて鬱になりそう
困った。困ってしまった。
歌い手さんがこんなことを云うんだ。
「動画じゃなくてライブに来い!Youtubeじゃ何も伝わらない!音楽の素晴らしさはライブじゃないと伝わらない!」
困った。オレ、困った。
そんなことを云われて、オレ、どうしていいのかわからない。なんだか泣きたくなって、「謝らきゃ」って思った。
ごめんなさい。
ボクは音楽をそこまで崇高なものだと思っていなかった。
ごめんなさい。
真剣な歌い手さん、ごめんなさい。
「Youtubeじゃなくて実際ライブに来てほしい。でなきゃ伝わらない」
ああ…、Youtubeで音楽を聴いていたボクには、音楽を聴く資格なんてないんだ。ああ、ボクは最低だ。歌い手さんがそう云うのだからきっと間違いない。
歌い手さんがこう云う。
「ライブは素晴らしいものだ」「Youtubeじゃ伝わらない」って。
なかには、Youtubeの動画内で、「Youtubeじゃなくてライブに来てほしい!」と訴える人もいる。
怒られた。
歌い手さんに怒られた。
ごめんなさい。Youtubeで聴いていてごめんなさい。
さて、ボクは音楽に期待していない。
といっても、
『偉そうにすんじゃねぇよ。は?音楽?何がそんなにすげぇんだよ。歌い手は音楽に啓示を受けたかもしれないが、こちとらそんなこと知ったこっちゃない。うぬぼれるのもいい加減にしろ。音楽を聴くのに資格なんてないのに、聴き手にその資格を問うとか何様だよ。てか、ライブが一番というならCD音源を出すなよ。YoutubeにMV・PVを一切あげるなよ』
とか、そこまで過激なことは思っていない。
が、その気持は少しわかる。
ボクは別段、音楽をリスペクトしていない。
そこまで素晴らしいものだと思っていない。そう思えたことがない。
ライブなんて二番でもいい。カバーだろうがパクリだろうがどうでもよい。そこまで音楽に期待していない。歌い手さんと同等の熱量を持ち合わせておらず、どちらかと云えば、音楽に無関心なほうである。
そのような人は私以外にもいるかもしれない。
「Youtubeじゃ伝わらない、ライブじゃないと伝わらない」
そんなふうに歌い手さんに云われると、ちょっと嫌な気分になる。
でも、ため息をつかず、めげてはいけない。そう云われてもうんざりしてはいけない。
自分なりの聴き方でいいんだよ。
ライブなんて行かなくたっていいんだよ。
Youtubeだけで音楽を聴いてもいいんだよ。
音楽の正しい聴き方なんて無い。
歌い手さんがYoutube動画をディスって、ライブをゴリ推ししてきても、無視すればいい。
歌い手さんによって嫌な気分にさせられても、気にするな。
『自分なりの聴き方』でいい。
一体、何が悪いんだ?
ボクはYoutubeで聴いて、感動したんだよ。
その感動をぶち壊すようなことはするなよ。
「Youtube動画じゃ何も伝わらない」?
ふざけんじゃねぇよ。
ボクはね、キミの歌をYoutubeで聴いて、今日も出勤前に口ずさんでいたんだよ。
「Youtube動画じゃ何も伝わらない」?
ふざけんじゃねぇよ。
Youtubeで音楽を聴いていた「これまでのボク自身」を、そこで得た「感動」を、台無しにするようなことを言わないでくれよ。
ヒキコモリだったボクは、そうしてキミの歌と出会って、キミの音楽から力をもらったんだよ。
「Youtube動画じゃ何も伝わらない」?
ボクには伝わったんだよ。
外に出られなかったボクの心に、薄暗い鬱々とした部屋の中に、キミの歌は届いていたんだよ。
気づいてくれよ。どうか、気づいてくれよ。
「ライブこそが音楽の醍醐味」であったとしても、それが音楽のすべてじゃない。
気にするな。
ボクらはボクらなりの、『自分なりの聴き方』で聴けばいいんだ。
ライブだろうが、動画だろうが、どんな形でも届く方法を模索すべきであって、
「Youtube動画じゃ何も伝わらない。ライブに来い」、…いいかげんにしてくれ…いいかげんにしてくれよ。
そんな言葉は聞きたくない。
歌い手が自由に音楽を創るように、聴き手側も、音楽の聴き方を自由に創っていくんだ。
音楽を聴くのに資格なんてない、聴き手にその資格を問うようなことだけは、もう言わないでくれ。
「正しい聴き方でしか聴いてはいけない」というならば、ボクには音楽を聴く資格がない。さようなら。
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