日本が世界に誇れる33のこと

Kindleで『日本人が世界に誇れる33のこと』(ルース・ジャーマン・白石)を読みました。

読みやすく、2~3時間で読み終えられる内容です。





『日本人が世界に誇れる33のこと』


印象に残った文を、いくつか。

  • 日本人にとっては、「みんな」と強調しているときの「自分」と、個人になったときの「自分」が違うのは、ある意味で当たり前のことなのです。
  •  何をやっても、いくつになっても、日本の人たちは「自分はまだまだです」という意識をもっています。
  •  かつて外国人と目が合うと、目をそらして足早に去ってしまった日本人はもうどこにもいません。こちらが笑顔を向けたら、一〇人中八人の日本人から笑顔が返ってくるようになりました。わたしにはこの変化が、とても大きな変化の兆しに思えてなりません。日本人が何かの殼を抜け出した象徴に思えるのです。これこそ、真のグローバル化ではないでしょうか。
  •  誰かが床に落ちている現金に気づきました。周囲には、監視カメラもなく、人影もありません。それでもその人は、そっと自分のポケットにお金を入れてしまうことなく、管理人事務所に届けたのです。海外ではあり得ません。
    (中略)
    どう考えても、このような行為は日本特有のことといえます。お金にあふれるバブル期ではありません。不景気で、多くの人がお金に困っている今だからこそ、なおさらこのモラルには驚いてしまいます。
    (中略)

    日本人は、状況がむずかしくなればなるほど、共存と共有の意識を強めるというのでしょうか。コミュニティーが実現するのは、好況のときではなく、不況のときなのでしょうか? 多くの国では、厳しい状況のなかでは当然のように個人行動をとりますが、その逆だというのでしょうか。
  • 日本の人たちは、空港や駅のお土産ショップで、すごく時間をかけて何を買うかを選んでいる
  •  日本では、「I Did It.」より「We Did It.」のほうが重視される
  •  たった一人で達成するのではなく、チーム全員で達成したほうがいい。この考え方を潜在的に身につけていることこそ、日本人の強さだと思います。


感想


先ず、「日本のこと褒めすぎじゃねぇかな…」と思った。

といっても、著者自身、日本での滞在が長いのだから、日本のいいところのみをピックアップしただけであって、悪いところにはあえて触れなかっただけかもしれない。

協調性、所謂、『和』の心。

自分は海外に滞在したことがないので、わからないが、やはりそういった性分が日本人にはあるのかもしれない。

どこか、"わがまま"になりきれない。

他人のことが気になってしまう、良く言えば、他人を気遣う。

日本にしか住んでいないから、「ふーん、日本人ってそんなもんなのかなぁ」と思った。

外国の人からしか見えない日本の側面がある。

たとえば、「土産を買う」。

「これ、喜んでくれるかなあ」と、相手の反応を想像しながら、土産をじっくりと選ぶ。そういうのは日本独自らしい。

外国人に言われて初めて気付く、日本人の習性。

感謝とか協調性とか気遣いとか、こうも日本のことをべた褒めされると、「自分はちゃんとできているのだろうか……」と省みる。そういった"効果"のある本だと思った。

個人的にこの本で学んだことは、外国人との接し方について。

"日本が海外と比べてどうであるか"ということよりも、"外国人とどう接するか"。

ボクら日本人が海外に行ったら、多少なりとも不安がある、又、あらゆるものが目新しくうつる。外国人にとってもそれは同じこと。

日本に来る外国人に対して、どのように接するか。

「日本人の習性は、彼らにはどのようにうつるのか」を、ある程度知っておくと、今後、接し方が変わるかもしれない。接しやすくなるかもしれない。
読後は、これまでよりも抵抗なく「スマイル」で接しられるような気がしました。

「日本文化」というより、どちらかというと「海外」に興味のある人が読むと楽しめる、そんな本だと思います。

以上、@ryotaismでした。