“海外に行くと価値観が変わる”という俗説は本当か?
マレーシア・クアラルンプールに来て、3日目です。
マレーシアは日本とは違って、いたるところに“フリーWi-Fi”がある。
そのあたりは日本でも、どんどん普及してきてはいるけど、マレーシアはいたるところでWi-Fiにつなげられる。フリーWi-Fiのない喫茶店のほうが珍しい。無論、セキュリティなどのリスクはありますが…。
で、話は変わって――。
“海外に行くと価値観が変わる”、などということを日本ではよく聞かされたのですが、そのへんについて思ったことを少しだけ書いてみます。
海外に行くと価値観が変わるのか?
「海外に行くと価値観が変わる」などという説について。
「ほんまかよ、そんなのかっこつけてるだけだろ」、って。まぁ、思いますよね。ボク自身、「本」を読んで価値観を養ってきたタイプですし。
「海外に行くと価値観が変わるかどうか」、結論からいうと、変わる人もいれば変わらない人もいる。――という当たり前のこと。
では、どういった場合、海外において価値観が変わる可能性があるか?
そのあたりを考えてみよう。
若い年齢であること
やはり、“年齢”というのはあると思います。
“若いうちに旅をしておけ”と云いますが、これは、若いうちのほうが感受性が豊かであり、未熟であるがゆえ、吸収力が高いから、このようなことがいわれるのだと思う。
ボク自身は31歳ですので、ある程度、出来上がっている。
海外で「見たもの、聞いたこと」を、そのまま受け取るのではなく、一度、自分のフィルターを通し、精査してから、咀嚼する。これじゃあね、吸収率悪いですよ。
いわば、「価値観が変わる」のではなく「知識が増える」――といったところ。
それが決していけないことではないのですが、劇的な価値観の変化という面でいえば、起こりにくいかもしれないですね。
どこに行くかによる
メジャーな観光スポットに行くとですね、いろんな国の観光客がたくさんいます。で、ちょっとホッとするんですね。
それはそれとして――。
「たくさんの人」が集まるところに行って、それで価値観が変わるのなら、「たくさんの人」の価値観が変わることになる。
そのような価値観の変化に、どれほどの意味があるか、と思う。
感性は人それぞれですから、受け取り方・学ぶものは様々なんでしょうが、その結果の多くは、「たくさんの人」と同じになってしまうんじゃないか。
たとえば、『大多数の感想が同じになってしまう映画』はつまらないと、ボクは思うんですね。そんなの観たって、大多数のうちの一人でしかないから。『感想がバラバラになる映画』のほうがいい、そっちのほうが圧倒的に面白いと感じる。
「感動した」といっても、その受け取り方が大多数と同じであるなら、それって「価値観の変化」としては、どれだけ意味があるのか疑問です。メジャー観光スポットには、ソレに近いものを感じることがある。
メジャーな観光スポットでも別に良いのですが、どこに行くか、これはやはり大事。
なるべく多くの人が体験していない、自分だけの感想を持てるようなところに、自身を寄せていくことがいいと思う。
現地の人と交流する
「価値観が変わる」の代表といえば、これでしょう。やはり、人との交流、コミュニケーションです。
観光が第一の目的である場合、ここまで深入りすることはないかもしれない。
が、これまでの過去を振り返り、「価値観が変わった」場面を思い返すと、その多くは、『人との出会い』だったのではないでしょうか。それが海外においても、全く同じことがいえるわけで。
――と、口で言うのは簡単ですが、なかなか現地の人と交流するなんて、難しいですけどね。
が、「価値観を変えたい」と思うならば、それを最大目的として海外にいこうと考えているなら、現地の人との交流、これは避けて通れないと思います。
ハードルは高くなるかもしれませんが、ホームステイとか、何かそういったものを活用していくといいかもしれませんね。
◆ ◆ ◆
はい、以上です。
「価値観が変わる」ことが必ずしもいいことだとは限らないし、そもそも、そんなことを目的に海外に行くなんてのは、どこかいかがわしい。それは、「自分探しの旅」に見受けられる、甘さにも通じていて。
海外に行けば、それだけで何もしなくても、「価値観が変わる」「自分が見つかる」――なんてことはない。まずそんなことはないでしょう。そんなに甘くはないわけで。
しかし、たとえば、「価値観が変わる」ような行動をとっていけば、その“きっかけ”になる可能性はある。
つまりは、環境ではなく、自分の行動次第、ということですね。
これは、海外でも日本でも、まったく同じことがいえますね。
では今回はこのへんで!@ryotaismでした!
やっと一本録れた。以前からやってみたかった。 クアラルンプールのチャイナタウン、の音。 【BGM】China Town@Kuala Lumpur #1 https://t.co/LdHfZK2zjQ— 福森亮太 (@ryotaism) 2015, 6月 3
