月9『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』、日向木穂子のメール全文書き起こし
ハマってます。おもしろいっす。
フジテレビで放送中のドラマ『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』。いわゆる月9です。
巷では略して“いつ恋”などと呼ばれております。
メインキャストは、高良健吾さんと有村架純さん。
現在、四話まで放送。(※ちなみに、最新話ならTVerで好きなときに無料で観れますよ)
最初観たときは、「高良健吾さんの役、そのまんま横道世之介じゃねぇか…」と思ったのですが、観ているうちにどんどんハマってしまいました。
とりわけ、高畑充希さん演じる“日向木穂子”が、突出してすばらしい。
観ていない人にはさっぱりわからないかもしれないですが……
第三話で、日向木穂子が曽田練宛てに送ったメール文がとてもよかった。(観てた人、ここ、ほんとよかったですよね? 僕だけじゃないはず…)
――で、暇だったので、そのメールを全文書き起こししてみました。
「お前どんだけ暇なんだよ」って言わないでください。よろしくお願いします。
ではどうぞ。
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2011年1月30日 18:08
From 木穂ちゃん
電話だと勇気がでなかったのでメールにします。
あのね、わたし、練にたくさん嘘をついてました。
広告代理店っていうのは本当だけど、練に話していたような仕事はしてません。わたしの仕事はデスクの事務です。勤務表を整理したり、領収書を集めて仕分けしたり、企画会議には呼ばれない仕事です。みんなからは親しみを込めて、“ひかげさん”、と呼ばれています。
練に会いに行くとき、わたしは駅のトイレで着替えています。トイレの鏡でお化粧をしています。“ひかげさん”から、“ひなたさん”に変身します。
わたしの父も経理の仕事をしていて、母は専業主婦でした。同級生が父と母の笑顔を見て、何かのアニメのネズミの笑い方に似てるね、と言いました。わたしは人前で笑うのをやめました。
東京の大学に入って、男性と付き合いました。彼は自分の友人に私を紹介しませんでした。はじめて寝た夜、彼が言いました。お腹すいたからおにぎり買って来てよ。一生こうなんだろうなと思いました。
わたしは新しいペンを買ったその日から、それが書けなくなる日のことを想像してしまう人間です。誰にとっても特別な存在になれないなら、はじめからそのつもりで付き合えばいい。そうして出会ったのが今の恋人なんです。何も期待せず、望まずにいられる関係。
わたしは朝起きると、まずはじめに今日一日をあきらめます。だけどきっとまだ心の奥のところで、あきらめが足りなかったのでしょう。練に助けられたとき、ずっとこのまま抱きしめられていたい、と思いました。
本当の自分を見られるのが怖かったから、嘘をたくさんつきました。あなたの前で、もうひとりの自分になれることが嬉しかった。日向木穂子でいられることがうれしかった。わたし、笑える。ネズミの顔じゃなく、笑える。だけどいつでもあなたと別れられるように、夢からさめられるように、保険をかけていたんです。でも、もうそれもやめにします。
練、あなたと付き合いたい。あなたを恋人だと思いたい。買ったばかりの新しいペンで、思う存分、あなたを好きだと綴りたい。
今から彼に別れを告げてきます。もう駅のトイレで着替えるのはやめます。地味なわたしを見たら驚くかもしれないけど、その子が本当のわたしです。
じゃあね。
あとでね。
きほ
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以上。メールにしては長文すぎる気もしますが、心動かす手紙文だと思いました。特に、“わたしは朝起きると、まずはじめに今日一日をあきらめます”という文がグッときたなぁ。。。
この先が楽しみなドラマです。
ちなみに――高良健吾氏が好きな人は、WOWOWでやってたドラマ『罪と罰』がいい感じです。僕はこの作品をみて、高良氏のファンになりましたので、ぜひ。
ではまた。暇人@ryotaismでした。